「恋愛でいつもいい人で終わる」という男性の悩みは後にキラキラした思い出になる

恋愛でいつもいい人で終わっていた私が過去を振り返り、それもいい経験だと思う理由

「いつも、いい人で終わるんです」

うちのアルバイト君。どうやら彼は、好きな女性と友達になることが出来て、デートを重ねても、「いい人だからごめんなさい」と言われて断られるそうです。しかも、それが何回も続いているそうです。

「その辛い気持ち、とっても分かるよ。俺も若い頃、全然もてなくて苦しんだから」

「でも、いい人止まりの思い出は後になったら、いい思い出になるんだよ」

私は彼にそう言った後、自分の過去の恋愛話をしました。

まさかの電車内での出会いからそれは始まりました。

20代前半の工事現場で働いていたころの話です。仕事が終わり、先輩と一緒に電車で帰っていた時の事。上機嫌でいてる先輩は・・・

「オイ、あの女の子に声かけろ」

見ると、すらっとした背の高いモデルみたいな女の子がいました。「絶対無理です。そんなに言うのなら見本を見せてくださいよ」そう言う私に「分かった」と先輩は言って声をかけたのです。

すると、絶対に相手にされないだろうと思っていたのに関わらず、話が盛り上がりました。そして、私もその会話の中に入りました。

彼女は有名な大学に通う20歳の女子大生でした。

私も先輩も「モデル見たいやなー」と大絶賛。先輩の「まるで江角マキコみたいだ」と言う言葉に、ニッコリ笑って見せてくれました。

とても気さくな女性で私達と話が盛り上がり、電話番号をゲット出来ました。私は彼女が先に電車を降りた後、先輩に、「可愛いです。タイプです。何とかしたいです」と懇願しました。すると先輩は・・・

「お前が行ったらいいよ」と言ってくれました。

その夜、さっそく電話をかけました。「今度、飯を食いにいかへんか?」という私の言葉にすんなりと「良いですよ」。これには飛び上がるほど嬉しかったと記憶に残っています。

さらに、「ゴルフの打ちっぱなしに行こうか?」これにもすんなり「良いですよ」と言ってくれました。

不器用でもてない私の誘いに付いてきてくれた彼女

彼女にとってゴルフの打ちっぱなしは初めての経験です。だから私は、いいところを見せようと張り切りました。しかし、私は下手くそなので彼女の前で・・・

何度も空振りをしました。

それでも、彼女は初体験の打ちっぱなしを気に入ってくれたようで、「また行きたいです」と言ってくれました。

さらに、私はニジマスの管理釣り場にも連れて行きました。そこは、誰でも釣れる所です。釣った分だけ買い取らなければいけないシステムで、入れ食いでした。

誰でも釣れるところで喜んでくれるかな?そんな不安な気持ちがありましたが・・・

「すごい!こんなに釣れるなんて夢みたい」

そ・・・そこまで喜ぶか?と思うほど喜んでくれました。私は思いました。

「すごい!こんなに喜んでもらえるなんて夢みたい」と。

さらに調子に乗った私は会社の人達との海でのバーベキューにも彼女を誘いました。ちなみにそのバーベキューは奥さん、彼女を連れてきてもOKでした。

海につき、彼女の水着姿を初めてみました。心の中で叫びました。

「すごい!こんなに彼女が完璧ボディーだなんて夢みたい」

それに比べて俺はお腹がエネルギーの貯蔵タンクになっている(涙)しかし、ここは笑いで乗り切ろうと、「男っていう生き物は少しお腹が出ている方がかっこいいんだよ」と言いました。

彼女は「はははは」とくだらない言い訳にも笑ってくれました。優しい女性でした。

このバーベキューの数日後

先輩の家に遊びに行った時、奥さんに言われました。「熊くんの彼女、モデルみたいだね」私は苦しい胸の内を奥さんに相談しました。

「いや、ただの友達です。実は彼女には彼氏がいてて・・・」

すると奥さんは、「女の目から見たアドバイスをしてあげるね。彼女が彼氏がいてるのに他の男に誘われたからと言ってその男の会社のバーベキューに参加するのは何かがあるからだと思うよ。普通は参加しないと思うよ」

実は彼女は以前から彼氏と上手くいっていないと話していました。私は、もしかしたらという気持ちで友達付き合いをしていたのです。

そんな彼女がついに上手くいっていないという彼氏と別れたと言ってきました。

キターーーー。

最大のチャンスです。しかし、ここで焦っては駄目だと思いました。じっくりと自分をアピールして、そして・・・と考えていた時の事でした。

余裕をかましている間に他の男性に先を越されたのでした。

「泣きながらお願いされたんです」

別れた後、すぐにアルバイト先の先輩から、泣きながら土下座されて付き合うことになったそうです。私は悔しい気持ちを押し殺しながら、大人の余裕を見せようと・・

「彼氏出来て良かったじゃないの?」と言ってあげました。

しかし、彼女は彼氏に私のことを、「とても親切で優しい社会人の人がいろんな所に連れて行ってくれる」と話したそうです。すると彼氏は・・・

「お願いだから、その男と遊びに行くのはやめてくれ」と言ったのです。

彼女が、「熊さんは、そんな人じゃない」と言っても信用してくれなかったそうです。ここで、私は決断しました。

「彼氏が言うことは、その通りだと思うよ。もし俺も彼氏の立場だったら、嫌だと思うし・・・」そして、彼氏のためにも、私と遊ぶのは控えた方がいいということで、関係を絶ちました。

私は彼女に最後まで「好きです」と言えませんでした。私は最後まで彼女に指一本触れられませんでした。

私は彼女が思ってるような親切心で社会勉強をさせてあげてる人ではありませんでした。彼氏がいるのを理解している下心のない男ではありません。

マジで狙っていました。でも、行動に移せなかったのです。いい人を演じ過ぎて、そこから本当の自分を見せるのが怖くなったのです。

このいい人で終った思い出を振り返り思うことは・・・・

彼女の心の中ではきっと私は・・・・

親切にいろいろな所に遊びに連れて行ってくれた優しいお兄さんとして思い出に残るのでしょう。

それからの私は何人もの女性と友達からのスタートで、いい人で終わるということを繰り返しました。

そんな私も現在は40代です。

結婚をして、子供が出来、幸せな家庭を持つことが出来ました。今自分のいい人止まりの恋愛を思い返すと、その思い出はどことなくキラキラと青春の香りとともに輝いています。

はっきり言って実らなかった恋です。一見するとただの回り道のような思い出です。しかし、回り道だからこその、ドキドキした気持ちがとてもいい思い出になっています。

だから私は「いつも、いい人で終わるんです」と言うアルバイト君に、それはきっと後になって・・・

「最高の思い出としてお互いに残ると思うよ」

と自分の体験をもとに話をさせてもらいました。

コメントの入力は終了しました。