「あんたにそんなことを言われたくない」と思われれば思われるほど、その人は全員を敵に回している

「あんたにそんなことを言われたくない」と人が思う理由

  • そもそも言う人が、実際にやっていないことを、人にやらせようとする時
  • 現場の状況を分かっていない立場からさも分かっているかのように言われる時
  • 理屈ではなく上下関係を利用して、従わせようとしている時

様々な職場で部下が上司に対してストレスに感じることの大きな原因です。普段、自らやってもいない。その苦労を知らないあなたに言われたくないという気持ち

その気持ちをストレートにぶつけても自分の立場が危なくなる。そんなやり場のないストレスに苦しんでいる方が多いと思います。

今回はそんなストレスと戦う私たちの経験談をご紹介して、その対処法をお伝えしたいと思います。

指導する立場として気を付けていること

食品スーパーに勤めています。社員としてアルバイト・パートさんに指示を出し、指導していく立場として気を付けていることがあります。

それは、「あなたにそんなことを言われたくない」と思われないようにすることです。

指導していく上で、時には厳しいことも言わなけらばいけないことがあるにせよ、同じ言葉でも、言う人の普段の態度によって受け入れ方が変わると思います。

普段から部下としっかりコミュニケーションをとっている上司は、厳しいことを言っても、それがクッションのような役割になり、その言葉がすんなり聞き入れられるのではないでしょうか。

逆に、自分一人が楽をするという気持ちで、ただ仕事を丸投げするタイプの上司に対して、心から素直に聞き入れられる部下がどれだけいるのでしょうか?おそらく少ないでしょう。

「上司も一緒に戦ってくれている」
「つらいのは自分一人じゃない」
「上司は私よりも大変な仕事をしている」

そう思われる上司に部下は、「よしっ、この人の言う通りにしよう」と気持ちの上で納得できるものだと思います。

そうでない時は、表向きは従うふりをして、「普段動いていない、現場の苦しみを知らないあんたに言われたくない」という気持ちが部下の中で生まれます。しかし・・・

ストレートに言うのは抵抗があります。

上司が動かないタイプだとしても、上下関係があるために、部下が上司に対して、「ちゃんと動いて下さい」とは言いずらいと思います。

それは違うだろ?と思うような指示を出されて、ストレートに「あんたにそんなことは言われたくない」とは言いずらいものです。

「言われたくない」という言葉は、理屈ではなく感情としてとらえられてしまいます。

しかし、言いたいけど言えないという我慢を重ねに重ねると、いざ、どう考えても、その指示は間違っているだろ?と思うような指示を出された時、理屈でぎゃふんといわせたいという気持ちにさせられます。

今回は実際にそのような気持ちになったことがある私の体験談をご紹介して、最後に、この上司をギャフンと言わせたいというストレスを持つ方の参考になれればと思います。

先輩の指示に対して、「それはしなくていいんじゃないですか?」と言った私

勤め先の食品スーパーの棚卸しの日の出来事です。

私 「それはしなくてもいいんじゃないですか?」

先輩 「なんだと?」

先輩社員であるアラフォーさんが、意味のない指示を出してきました。それに対して私はどう考えても納得がいきませんでした。

いつもの私の段取りは・・・

商品リスト(商品名の横に数えた数を書く表)と棚卸しする場所のリスト(実際にどこを終わらせたかを把握するリスト)を私が作成します。

そして、、閉店後に、アルバイト君、パートさんに、商品リストを渡し、場所のリストは私が管理をするのですが、いつも最後の方になると、「あれ、ここまだだな?」「あれ、ここしたかな?」と言うのが出てきます。

そこが気に入らないらしく、アラフォーさんは、「熊さんが一人で管理するんじゃなくって、商品リストをそれぞれが持って行ったときに、どこを持って行ったか場所のリストに自分の名前を各自で記入させなさいよ」

「そして、終わったら、終わりましたと言う意味で場所のリストに自分の名前をサインするようにさせなさいよ」と言ってきました。

「なんだそれは?」と思いました。私がそう思ったのには2つ理由があります。

  1. 「あんた、今までそんなこと自分でもやってないやんか?自分やってないことを人にやらせるって何なの?」と言う気持ちです。
  2. 棚卸しの進捗度合いは社員が責任をもって管理すべきだからです。

先輩の「各自が責任をもって管理をさせたほうが良い」と言うことは、意味は分かるのですが、5人や6人なら、それもいいかもしれませんが、棚卸しは全員集合です。30人以上の従業員が集まります。

一人一人が、「あれっ、私のこのリストはどこにサインしたらいいの?」「ここかな?」「あっちかな?」と訳が分からなくなるのは目に見えています。

なので「それはしなくてもいいんじゃないですか?」と理由を説明しました。

すると、目を吊り上げて・・・

「言うからにはちゃんと出来るんやろな?」と言われました。

この言葉は吐く人によって印象ががらりと変わります。

素直に受け入れられる時もあれば、「普段出来ていない、もしくは動かない、あんたに言われる筋合いはない」と怒りの炎が生じることがあります。

今回のケースは後者です。理屈で人を納得させられる材料がないからと、「私の言うことを聞かずに失敗しても知らんぞ」と言う意味が込められています。

どっちにしても、失敗をするときは失敗します。しかし、先輩の意見を無視して失敗したほうが、後輩の立場としては大きく不利になります。

なので、アラフォーさんの意見を採用しました。「だからあの時言っただろ」の顔を見たくなかったからです。

このことをパートさんに伝えると、「え~~マジ?」とショッキングな顔をされました。

パートさん 「え~~、それって二度手間だし、意味ないやん?」

私 「でも・・・アラフォーさんがそうしろって言うから・・・」

パートさん 「どうして言い返さなかったの?」

私 「言い返したけど、『そう言うからにはちゃんと出来るんやろな?』と言われて・・・」

パートさん 「ちゃんと出来ますよと答えたらよかったのに(涙)」

私 「いや~~あの人は人のミスに強烈に食いついてくる粘着性があるから、もしものことを考えると、言う通りにしといた方が後でやっかいなことを言われずに済むかと・・・」

パートさん 「もう、しゃあないな~」

結局、アラフォーさんの意見を採用しましたが、私の想像通り、30人もいてるから、名前を記入する順番待ちが生じて「え~~と調味料の3番の棚はここかな?」ってな具合でなんだか効率が悪かったです。

30人もいてたら、間違う人もいたりで、結局私が管理するんだから2度手間だろ?と言いたい気持ちをぐっとこらえて終わらせました。

私の心にどうすれば彼女をギャフンと言わせられるか?が生じました。しかし、彼女は恐ろしいほど弁が立ちます。正面から口で戦いを挑むと勝ち目はありません。

ううううう・・・となっている時間が過ぎました。そんな中で・・・

後輩君が私に愚痴ってきました。

「あの人は一体何なんでしょうね」

「あれしろこれしろ、言うのは簡単、でもやるのは僕たちうなんですよね」

「動かないなら口も動かさないでほしい。大人しくしといてほしいですよ」

「一生懸命動いているからこそミスも生じるんです。動けば動くほどミスの発生確率は高くなるんですけどね」

「と言うよりも、動かないのにミスも多いあなたに言われたくないですよ」

そんな愚痴を聞いてあげました。私に愚痴を言うのは直接対決しても撃沈されるのは目に見えているからです。

ギャフンと言わせたい。倍返しだ。そんな私の気持ちは和らぎました。みんな思っていることは一緒です。それが確認できました。それでずいぶん気持ちは救われました。

なぜ、私の気持ちが和らいだのか?

みんな思っていることは一緒と分かったからです。

一歩下がることで、戦いをさける。この私の経験談は、読む人によってとらえ方が変わると思います。

「先輩の意見に従うのは当たり前」と思われる方もいれば、「先輩の意見はおかしいんだよね。じゃあなぜとことん議論しなかったの?」と思われる方もいるでしょう。

そこで、再度知っていただきたいことは、私は最初の段階で、しっかりと自分の意見を先輩に言いました。

先輩から出された指示は、してもしなくても結果は同じになること。 逆にすることによって2度手間になり生産性が落ちること。

その理由をしっかり説明しました。部下が上司に対して出来ることはここまでであることがほとんどでしょう。

ここで、納得して引き下がる上司もいれば、そう簡単に引きさがらない上司もいます。そして、上司が部下に納得のいく回答をだしてくれれば、それで部下も納得できるのですが、そうでなく無理やりの力技で自分の意見をごり押しされることがあります。

「つべこべ言わずに黙って言うことを聞け」

理屈で部下を納得させられることが出来る材料が見つからない時に、このようなことを言う上司がいます。

「つべこべ言わずに黙って言うことを聞け」

「もういい、好きにしろ、その代わりどうなっても知らないからな」

「そう言うからには、ちゃんと出来るんだろうな?失敗しないんだろうな?」

これらの言葉はいろいろと、いくらでも作れると思います。共通する点は脅しのニュアンスが含まれていることです。

今回の私のケースでは、「言うからにはちゃんと出来るんだろうな?」と言われた先輩の言葉の中には「失敗しないんだろうな?」という意味が含まれています。

ここで私が「ちゃんと出来ますよ」と答えれば先輩の罠にかかったも同然です。先輩の意見に従っても従わなくても失敗する時は失敗します。

では、先輩の意見に従わなかったときに失敗したらどうなるのか?結果は目に見えていました。

「だからあの時言ったでしょ」と私は責められたでしょう。なので、私は一旦、引き下がりました。

回私が言いたかったこと。

組織の中で生きる上では、必ず上下関係が生まれます。上司から納得のいかない指示を出され、困惑する部下も多いことでしょう。

そこで、自分の意見を上司にぶつけ、きちんとそれに理屈で返してくれる上司ならそれでいいでしょうが、そうでない場合・・・

「黙って言うことを聞け」

という意味が含まれている言葉を言われることがあります。ここで部下が「いや・・・それでも」と言うと大きな口論に発展することが多いでしょう。

その理由を説明すると、上司がこの言葉を言うときは、たいていの場合、理屈で説明できる材料がない時です。そこで奥の手を出してきているのです。

最後の切り札です。これを出された時点では、一旦引き下がる方が賢明だと思うのです。

一旦引き下がらずに泥沼の口論に発展させてしまうと、理屈よりも感情論に発展し、そこから抜け出せなくなることが多いでしょう。

一歩引き下がることで、その後の何が正しくて、何が間違っているのかは周囲のみんなが
判断してくれます。

上司からの指示に、意見をぶつけても、納得のいく説明をしてもらえない。そんな悩みを持つ人は多いと思います。そんな方の少しでも参考になれればと願います。

コメントの入力は終了しました。