忙しい食品スーパーですが必死で動く従業員も、まったり動く従業員もどちらも大事です

「店員さんってぷらぷら歩いてるだけで楽そうですね?」

食品スーパーに勤めています。以前友人から、「店員さんってぷらぷら歩いてるだけで楽そうでいいな?」と言われたことがあります。

その時私は、「おいおい、それはないだろ?とんでもなく忙しいんだぞ」と返しました。しかし、友人がそのように思ったのも理解できます。

私もこの仕事に就く前の、買い物に行った時、周囲を見渡すと必ずと言っていいほどそばに店員の姿が見え、このように思いました。

「あっ!スーパーって大人数でやっているから楽そうだな?」と。

扱う商品の数が多く、利用する客数が多いことは見たら分かることですが、私のイメージでは、大人数でだぁーーーっと荷捌きを終わらせて、後は店内をうろうろしながら「いらっしゃいませ」と言っているだけだというものでした。

しかし、実際に働いてみると、あれほど大人数でやっているように見えた仕事が全然人でが足りていない状態であることが分かり、外から見る景色と内から見る景色の違いに愕然としました。

しかし、考えてもみたら、安さで集客している町のスーパーです。薄利多売のたくさん売らなければ利益が出ない業種です。余裕の人件費でやっているわけはありません。そう思いつつも想像以上の少ない人員でのオペレーションに驚いたものです。

それでもまったりと動く従業員は現実に存在します。

「店員さんってぷらぷら歩いてて楽そうだな」ということは意外と多くの人が思っているようで、ネット上でもそのような声をみたことがあります。

おそらく買い物に行くと、まったりと動いている店員が目に付くのでしょう。実際にギリギリの人員でやっているように見える私の店でもそのような従業員は存在します。

いかにも時間で動いているような人です。社員の目が近くにないと動きがまったりとします。まるで、「自分一人がゆっくりしていても他の人が頑張るから大丈夫だろう」という心の声が聞こえてくるようです。

そういう人は動きを見たら分かります。忙しい職場でその存在は目立ちます。

するべき仕事量が多くまったくの余裕を感じていない私は、そういう人たちの存在がとても大きなストレスになります。

その一方で、みんながみんな余裕のない必死の状態でいいのかという気持ちもあります。まったりとした余裕の空気を身にまとった従業員の存在も必要ではないかと思うのです。

その理由は、これから見ていただきたいアルバイトの彼の様子を紹介してから説明したいと思います。

初日から弱音を吐くアルバイト

「毎日こんなに忙しいんですか?」

数か月前に入ってきたアルバイト君です。彼にとっては想像以上の忙しさであったらしく、「毎日こんなに忙しいんですか?」と聞いてきました。

その時私は、「この程度は序の口だよ。忙しい時はもっと忙しいよ」と現実の厳しさを教えてあげました。その後の彼はなんだかんだいっても続いています。

昼休み

「はぁ~~、今日はミラクルな忙しさだな」

彼にとっては毎日がヤバイ日です。

「はぁ~~今日の忙しさははマジでやばいっすよ」

「いやいや、毎日やばいだろ?」

忙しさでテンションマックスの彼。

「ずっ~~とレジが混んでますよ。やばいレベルですよ」

ぶるぶると体を震わせる姿に

「はははは・・・元気だな」

毎日が全力の日々です。「はぁ~~今日はマジですごかった。もう無理、もう動けない」

その様子がおかしくてツッコミを入れました。

「はははは・・・動けない?そんなに口が動いていたら大丈夫だろ」

「ふぅ~~、お疲れさまです」

頑張った彼は帰るときに本当にやり切った安堵の表情をみせます。

そんな様子をみていたパートさんが

「なんだか熊さん嬉しそうだね?」

「いや~~分かります?僕はああいうやつが好きなんですよ」

「なんだか、こいつも一緒に戦っているんだと、一体感が生まれちゃいますよね」

「なるほど~」

いかがでしたでしょうか?こうしてイラストにするととても騒がしい印象がありますね。実際に彼は騒がしく、「あ~~今日はすごかった。マジで忙しかった」と愚痴ります。

しかし、その愚痴に共感できるからかわいいものを感じます。
私自身が普段から体が引きちぎれそうな忙しさを感じていて、彼に対して、「あっこの子も戦っているんだな」とまるで戦友を見るような目で見ることが出来るのです。

しかし、そこまで「忙しい、忙しい」と騒がなくてもいいかな?という気持ちはあります。なぜなら彼はアルバイトであり、時間がきたら上がれる立場です。

アルバイトには2種類の個性があり、「時間が来たら上がれるからそんなに必死にならなくてもいい」と思うタイプと「なんとかして自分の時間内に目の前の仕事を終わらせたい」と思うタイプがいます。彼は後者のタイプです。

しかし、彼に共感できる私ですが、彼みたいに必死な従業員ばかりだったらと想像するとそれはそれで問題ありかなと感じるのです。

女性が多く活躍している食品スーパーです。眉間にしわをよせ、なんとか時間内に終わらせようと頑張るパートさんもいます。

しかし、皆が皆眉間にしわを寄せてバリバリ動く熱い職場よりも、中にはまったりとした空気を身にまとった従業員が紛れ込んでいる方が、どことなく余裕の空気が職場に流れ込むようで働きやすい環境になるようです。

あの時の私は、必死に戦う彼の姿を見て、「あっ彼みたいな従業員ばかりだったらいいのに・・・」と思いました。

しかし、すぐに「それでも彼みたいな従業員ばかりだったらそれはそれで問題があるだろうな」と想像しました。

人は24時間同じように全力を出し切ることは出来ません。

どこかで逃げ道がないと心が壊れます。忙しさを押しつぶされそうになる時は、余裕の空気を身にまとった人に癒されるものです。

つまり、余裕はありすぎてもなさ過ぎても働きやすい職場とは言えません。そういう意味では、「やばいやばい」と自分を追い込む彼も、まったりとした雰囲気で動く従業員もそれぞれに存在価値があるのでしょう。

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