「10年後を考えると転職したほうがいいと思った」と転職の理由を美化する男に突っ込みを入れない理由

自分の人生を人に話す時、美化する男

  • 未来を美化する。これからの未来について、いかに自分が素晴らしい選択をしたかを目をキラキラさせながら話す男
  • 過去を美化する。過去の失敗があるから今の自分があると美化する男

このように、自分の人生を美化したがる男には2タイプあります。過去を美化するタイプは後日記事にするとして、今回は、これからの未来についての選択を美化する男についてお話したいと思います。

私が出会ってきた中で特に印象に残っている「これからの未来にキラキラを付けたがる男の話です。

これからの未来にキラキラを付けたがる男

勤め先の食品スーパーで、他店の社員であるA君が発注ミスで商品を取りに来ました。

A君「熊さん、お久しぶりです」

私 「あっ久しぶりだな。そういえば噂に聞いたんだけど、A君は今月いっぱいで会社を辞めるんだね?」

A君 「そうなんです。いろいろ考えた結果辞めることにしました」

聞いてもないことを話する

その後、A君は聞いてもいない「どうして辞める決意をしたか?」について語ってくれました。

A君 「10年後、20年後、自分が年を重ねて、今みたいに動き回れるかというと自信もなく、無理かなと思ったんです」

私 「ふ~~ん、そうなんだ」

A君 「それでね、辞めた後はスーパーではなく、営業の仕事をしようかと思ってるんです。なんでかと言うと、営業のノウハウを身に付けたら、将来その会社が駄目になっても転職に有利だと思ったんです」

私 「ふぅ~~ん」

A君 「それに人生は一度きりですからね。それに僕は6回転職しているんですよ。飽きっぽい性格でね。3年以上同じことが出来ないんですよ」

私 「へぇ~~」

A君 「まぁ、何しても結局は食っていける世の中ですけどね」

このような会話をしました。

彼が帰った後

彼が 帰った後、そばで話を聞いていた女性のパートさんが、素朴な疑問をぶつけてきました。

パートさん 「さっきの人って、やたらに辞めることにキラキラをつけてたよね?」

私 「はははは・・・」

パートさん 「ツッコミ所が一杯ある話なのに、熊さんはどうしてあの人の話にツッコミを入れなかったの?」

私 「それはね、せっかく付けているキラキラにツッコんだら可哀そうでしょ?」

パートさん 「なるほど、アハハ!」

パートさんがいうツッコミ所とは?

  • 年をとったらこの仕事は無理
  • 営業はつぶしが利く(転職に有利なこと)
  • 人生は一度きりですからね
  • 結局何しても生きていけるんですけどね

このようにいろいろと将来を考えての決断だと彼は言いましたが、私たちの中では彼が辞めたのは、「この仕事が嫌になったから」が一番の理由だと思うのです。

ただ、「仕事が嫌になったから」という理由だけでは気持ちが後ろ向きになり、元気がなくなるのでしょう。

辞める時に自分を美化したくなる理由

私も転職の経験があるので、なんとなく彼の心の中が見えました。おそらく彼はこう思っていたでしょう。

辞めると決めたけど、あ~~ぁ、やっぱりな」なぁんて思われるのは嫌だ。って言うか、俺は負け犬じゃない。

お前らと違って、俺には、辞めた後の明るい未来が待ってるんだよ。別に嫌で辞めるわけじゃないんだよ。

この仕事が無理だから辞めるわけじゃないし、俺には俺の考えがしっかりある上で辞めるんだよ。

それにしても、どいつもこいつも、「辞めるんだって?なんで?」って、いちいち聞いてこられても、説明するのって面倒なんだよな。

黙って消えたいのに、奴らがそれを許さない。まぁ、黙って消えても、どうせ、後でろくなことは言われないんだろうな?ここはきちんと説明しなきゃ。

といったことを思っていたのではないかと想像出来ました。

  • 負け犬っぽく辞めるのは恥ずかしい
  • なんの考えもなしに辞めるわけじゃなく、しっかりした考えが自分にはあると知ってもらいたい。

といった気持ちがもっともらしい理由を生み出すのでしょう。しかし、周囲は分かっているものです。辞めるのは、この仕事が嫌になったからだということを。

キラキラは付けたままにしてあげる

辞める時に辞める理由を美化する男にはツッコミ所はたくさんあります。しかし、私は温かい目で見ることにしています。

なぜなら同じ男として気持ちが分かるからです。これからの自分の未来についてキラキラしたものを感じなければやっていけないものです。

「あ~~ぁ、やっぱりな」と思われて辞めるよりも、「へぇ~~そんな考えで辞めるんだ」と思われた方が恥ずかしくない。

つまり、自分は人生の素晴らしい選択をしたと思いたい。次の世界に希望を持ちたいのです。

しかし、周囲のみんなは、「どうせ嫌になって辞めるんでしょ?」と思われる。自分も、心のどこかで自分の実力不足を嘆いている。

それでも、現状を嘆くだけの男には現状を変える力はわいてこないものです。だから、周囲はそれに突っ込まないのです。

つまり、せっかくキラキラ星を付けているんだから、付けたままにしておいてあげたかったのです。

男の旅立ちには多少のキラキラがあったほうが良いと思う理由

彼は転職回数6回と言ってますが、転職回数は私の方が上です。なんとその数9回。後悔はしてませんよ。だって人生は一回限りですから。

いろいろやれて、わが人生に悔いなしです(笑)。しかも、キラキラ感は彼の倍はあったでしょう。

ある営業の会社を辞めて、居酒屋のフランチャイズを始めるときなんかは、「ノウハウを学んで、完全に独立して、それから・・・・」ってみんなにキラキラを振りまいていました。

そしたら、みんな「おぉ~~~すげーー、儲かったら俺も雇ってくれよ」なぁんて言われて鼻高々でした。

で、実際は半年で店をたたんじゃったのですが。それでも、今では美しき思い出です。嫁さんに、「もう一回チャレンジしたいな~」と言ったら叱られましたけど(汗)。

そう、男の旅立ちには多少のキラキラがあったほうが前向きになれると私は思うのです。まぁ、単純な理由は自分がそうして欲しいだけですけどね。

人の幸不幸なんて、やってみなければ誰にも分からない。どんよりとした曇り空の人生よりも、お互いにキラキラでいたいものです。